電磁波の人体への影響・健康問題についての様々な見解


電磁波が引き起こす様々な問題

小児白血病

送電線や配電線から発生する電磁波と小児白血病の関連については、これまで世界で何件もの疫学研究が行われています。それらの結果によると、子供が4ミリガウス(0.4マイクロテスラ)以上の電磁波を長期間に渡って浴びることで、白血病の発症リスクが上昇すると示唆されています。

ペースメーカーの誤作動など

携帯電話が発する電磁波により、ペースメーカーの電極間に電圧が誘導されると、誤作動を起こすおそれがあると言われています。また、携帯電話が発する電磁波により、病院の輸液ポンプが止まったという例も報告されています。日本では1997年に、旧郵政省所管の不要電波対策協議会が、1ワット以下の携帯電話の場合、これらの医療機械から22cm以上離すように、と発表しました。またWHOは、電界約2.5キロボルト/m以下、磁界約1〜2ガウス以下なら、これらの医療機器の誤作動はないと発表しています。

脳腫瘍、乳がん、流産、アルツハイマー病

電磁波が引き起こす健康被害としては、脳腫瘍、乳がん、流産、アルツハイマー病の発症リスクの上昇を示唆する疫学データが報告されています。ラットを10ミリガウス(1マイクロテスラ)以上の電磁界の中に長時間おくと、メラトニンというホルモンの分泌量が低下したことを示唆する結果が発表されています。メラトニンは脳の松果体で睡眠中に分泌されます。メラトニンの役割としては、性ホルモンの分泌を抑制する、免疫機能を活性化する、などがあると言われています。このメラトニンの減少により、脳腫瘍、乳がん、流産、アルツハイマー病の発症リスクが上昇しているのではないかと考えられているのです。